AIで写真を絵にする方法|顔を変えずに絵画・イラスト化
AIで写真を絵にしようとすると、顔が別人になったり、単なる平面的な写真加工に見えたりすることがあります。顔立ちを保ちながら油絵や水彩画らしい奥行きを出すには、画風を選ぶだけでなく、AIに残す要素と変える要素を具体的に伝えることが大切です。この記事では、写真を絵画風・イラスト風に加工するためのプロンプトの組み立て方、モデルの選び方、よくある失敗の直し方を実例付きで解説します。
鮮明な元写真を使う:ピントが合い、顔に十分な光が当たっている写真を参照画像にします。
画材の質感を具体的に書く:「アート風」のような曖昧な言葉ではなく、厚塗り、筆跡、油彩の重ね塗り、水彩のにじみなどを指定します。
顔が変わったら一要素だけ直す:画風の強さを下げるか、残したい顔立ちを肯定文で具体的に書きます。

この記事の内容
1. 写真を絵にする前に:元写真と画風の選び方
写真をイラスト化するときの再現度は、参照画像の画質と構図に大きく左右されます。圧縮されていない、明るく鮮明な写真を選ぶと、画風を適用したときの顔の崩れを減らせます。
| 確認項目 | おすすめ | 避けたい状態 |
|---|---|---|
| 鮮明さ・解像度 | 目や輪郭がはっきり写った高解像度の元写真 | 低解像度のスクリーンショット、画素が粗い画像、SNSで強く圧縮された写真 |
| 光 | 偏りの少ない自然光、または柔らかなスタジオ照明 | 顔の半分を隠す強い影、極端な逆光 |
| 構図 | 顔が中央付近にあり、ピントが合っていて、物で隠れていない写真 | 人物が小さく、顔の情報が足りない遠景の集合写真 |
| 事前加工 | 肌の凹凸や顔の形が自然に残っている無加工の写真 | 美肌補正が強い自撮り、ARフィルターで顔が変形した画像 |
被写体に合う絵画・イラストのスタイル
油絵、水彩画、鉛筆画など、画材によって顔の細部に与える影響は異なります。被写体に合う画風を選ぶと、絵らしい質感と元写真らしさを両立しやすくなります。
| スタイル | 向いている被写体 | 元写真らしさの保ちやすさ | 質感のポイント |
|---|---|---|---|
| 古典的な油絵 | 一人の肖像、顔写真、額装用の作品 | 高い(顔を細かな筆致にすると形を保ちやすい) | グレーズ、インパストのハイライト、リネンキャンバス |
| 水彩画 | ペット、花、旅行先の風景 | 中程度(画風を強くしすぎない調整が必要) | 淡いウォッシュ、にじみ、コールドプレス紙 |
| ガッシュイラスト | カップル、家族、日常のポートレート | 高い(輪郭の明確なマットな色面を使う) | 不透明な色の重なり、控えめな紙の質感 |
| 木炭画・鉛筆画 | 陰影の強い肖像、建築写真 | 高い(輪郭と明暗を正確に表現しやすい) | クロスハッチング、擦った影、厚手の紙 |
| 印象派風の油絵 | 風景、庭園、街並み | 中程度(短い筆致は背景に向いている) | 厚いインパスト、木漏れ日、色を分けた短い筆致 |
| 絵画風アニメイラスト | アバター、SNSのプロフィール画像 | 中程度(アニメ表現に合わせて比率が変わりやすい) | 柔らかなセル塗り、滑らかな線、リムライト |
2. 写真を絵にする6要素のプロンプトとテンプレート12選
写真をイラスト化するAIの種類が変わっても調整しやすいように、プロンプトは次の6要素で組み立てます。
[1. 参照写真]+[2. 残す特徴]+[3. 画材]+[4. 素材と質感]+[5. 光と色]+[6. 構図の重点]
- 1. 参照写真:「アップロードした写真を主な参照画像として使う。」
- 2. 残す特徴:「顔立ち、目の形、表情、あごの輪郭を正確に保つ。」
- 3. 画材:「繊細な筆致の古典的な油絵として描き直す。」
- 4. 素材と質感:「重ねたグレーズ、細かなリネンキャンバス、触感のあるインパストのハイライトを加える。」
- 5. 光と色:「暖色のレンブラント風スタジオ照明で照らす。」
- 6. 構図の重点:「顔は繊細かつ鮮明に保ち、服と背景には大胆な筆致を使う。」
そのまま使える日本語プロンプト12選
1ルネサンス風の油彩肖像画(一人)

2現代風のパレットナイフ油彩(一人)

3印象派風の油彩ポートレート

4マットなガッシュイラスト(カップル)

5アンティーク風の家族油彩画

6柔らかな印象派風の水彩画(結婚式・カップル)
7透明感のある水彩ウォッシュ(ペット)
8木炭とパステルの習作(ペット)

9古典油彩風のペット肖像画
10印象派風のインパスト(旅先の風景)

11街並みのパレットナイフ油彩
12絵画風のアニメポートレート(アバター)

3. フィルター風の仕上がりを直す実例
プロンプトが単純すぎると、実際の絵の具で描いたような質感が出ず、平面的なフィルター加工に見えがちです。ここでは、生成結果の問題点を見つけ、プロンプトを直す流れを紹介します。
1回目:情報が足りないプロンプト
プロンプト: この写真を油絵にする。
生成結果:
- ❌ 顔が少し変わり、肌が不自然に滑らかになった。
- ❌ 筆致が平坦で同じ模様が繰り返され、写真フィルターのように見える。
- ❌ 背景に奥行きがなく、キャンバスらしい質感も弱い。

2回目:人物の特徴を固定したプロンプト
プロンプト: 主役の人物について、元写真の顔の比率、目の形、穏やかな笑顔、髪型、手前の人物へ向けた自然な視線を保つ。暖かな光、二人を自然に捉えた構図、浅い被写界深度を維持する。重ねた筆致、控えめなインパストのハイライト、細かなリネンキャンバスの織り目が見える伝統的な油彩肖像画として描き直す。顔は繊細に仕上げ、服、手前の人物、背景にはより厚く表情豊かな筆致を使う。
生成結果:
- ✅ 元の穏やかな笑顔と自然な視線が残り、本人らしい顔になった。
- ✅ 柔らかくぼけた手前の人物を含め、暖かみのある自然な構図を保てた。
- ✅ 重ねた筆致とリネンキャンバスの織り目により、油絵らしい質感が出た。

4. 写真を絵にするAIモデルはどう選ぶ?
画像生成モデルごとに、元画像の構図や人物を保つ精度、画風の表現方法は異なります。一つの「最強モデル」を探すのではなく、顔の再現度、絵の具の質感、複雑な指示への追従など、重視する点に合わせて選びましょう。
| モデル | 公式情報で重視されている機能 | 写真を絵にするときの確認点 |
|---|---|---|
| FLUXシリーズ(Black Forest Labs) | 参照画像を使った編集、人物の一貫性、未編集領域の保持 | 人物写真で顔の構造と自然な光が保たれるかを確認 |
| Seedream(ByteDance) | 参照画像との一貫性、顔の特徴の保持、色やスタイルの変換 | 絵の具の奥行き、インパストの筆致、画風の再現度を確認 |
| GPT Imageモデル(OpenAI API) | 詳細な自然言語指示への追従と、参照画像への忠実度を調整するinput_fidelity |
背景の変更を含む、複雑で細かな指示への追従を確認 |
注:上記は公式の技術情報をもとにした用途別の確認ポイントであり、画質の順位ではありません。結果はプロンプト、元写真、モデルのバージョン、生成設定によって変わります。最新の仕様は、公式のSeedream概要とOpenAI画像生成ガイドを確認してください。
同じ写真・プロンプトでAIモデルを比較
同じ参照写真とプロンプトを各モデルで使い、生成結果を並べて比べると、それぞれの違いを判断しやすくなります。
以下では、同じペット写真と同じプロンプトを複数の画像生成モデルで試し、結果を比較しています。

1. Seedream 5.0の生成結果

2. Nano Bananaの生成結果

3. GPT Image 2の生成結果

4. FLUXの生成結果

5. ChatArtで写真のイラスト化結果を比較する方法
どのモデルが自分の写真に合うか分からなくても、複数のサービスで同じ設定を最初から作り直す必要はありません。ChatArtなら、同じ参照写真とプロンプトのままモデルを切り替え、顔の再現度、絵の具の質感、画風の違いを同じ画面で比較できます。
ChatArt - 写真を絵にするマルチモデル機能
- 複数モデルを比較:写真を再アップロードせずに画像生成モデルを切り替えられます。
- 顔の再現度を確認:モデルごとに本人らしさがどの程度残るか比べられます。
- 同じ条件で検証:6要素のプロンプトを同じ参照写真に適用できます。
ChatArtで生成モデルを比較する3ステップ


6. 顔を変えずに写真をイラスト化するコツ
AIは参照写真の形を保ちながら、プロンプトで指定された油絵や水彩画のタッチを加えます。画風を強く指定しすぎると、元の顔立ちが崩れやすくなります。
否定形より「残す特徴」を肯定文で書く
画像生成モデルによって、ネガティブプロンプトの扱いは異なります。専用のネガティブプロンプト欄がないモデルもあるため、「変えないで」と繰り返すより、残したい特徴を肯定文で具体的に書くほうが、モデルを問わず意図を伝えやすくなります。
❌ 曖昧な否定だけを書く例
顔を変えない。目をゆがめない。ぼかさない。
うまくいかない理由:何を残すべきかが具体的でなく、強い画風の指定が優先される場合があるためです。
✅ 残す特徴を明示する例
元写真の顔の比率、目の形、表情、髪型、あごの輪郭を保つ。顔は繊細で滑らかな筆致にし、厚い絵の具の質感は服と背景に集中させる。
うまくいく理由:変えない範囲と、質感を強く出す範囲が明確になるためです。
写真フィルターと生成AIによる絵画化の違い
従来の写真加工と生成AIの仕組みの違いを知ると、なぜプロンプトで構造まで指定する必要があるのか理解しやすくなります。
| 比較項目 | 従来の写真フィルター | 生成AIによる写真の絵画化 |
|---|---|---|
| 画像処理 | 既存の画素に一定の模様や効果を重ねる | 参照画像とプロンプトをもとに視覚要素を再構成する |
| 顔立ちの保持 | 変形処理を加えない限り、元の画素構造が残りやすい | 画風による変化を抑えるため、残す特徴をプロンプトで指定する必要がある |
| 絵の具の質感 | 同じ模様が繰り返され、平面的に見えやすい | 筆致の方向、絵の具の厚み、キャンバスの質感まで変化を付けられる |
| 調整方法 | 用意されたプリセットやスライダーが中心 | 画材、照明、筆づかい、雰囲気を文章で細かく指定できる |
7. 写真のAIイラスト化に関するよくある質問
1AIで写真を絵にするにはどうすればよいですか?
ChatArtなどの画像から画像への生成ツールに写真をアップロードし、画像生成モデルを選びます。次に、油絵や水彩画などの画材と、残したい顔立ちや構図をプロンプトに明記して生成します。
2顔を変えずに写真を油絵風にするには?
プロンプトの冒頭で顔の比率、目の形、表情など残したい特徴を指定し、顔には細かな筆致、服や背景には厚い絵の具の質感を適用するよう書き分けます。高解像度で鮮明な元写真を使うことも重要です。
3写真を絵にするAIプロンプトの基本形は?
参照写真、残す特徴、画材、素材と質感、光と色、構図の6要素を順に指定します。画風を一つに絞り、顔と背景に使う筆致を分けて書くと調整しやすくなります。
4AIで作った油絵風の画像がフィルターのように見えるのはなぜ?
「アート風」のような曖昧な言葉だけでは、平面的な加工になりやすいためです。油彩の重ね塗り、パレットナイフの跡、インパスト、リネンキャンバスなど、実物の画材と表面の質感を指定してください。
5家族写真をAIでイラスト化できますか?
可能です。写っている全員の顔立ち、身長差、位置関係、表情を保つようプロンプトで指定し、温かみのある油絵風や不透明水彩風など、画風を一つ選んで生成します。
6ペットの写真を水彩画風にできますか?
できます。水彩画はペットの柔らかな毛並みと相性のよいスタイルです。目の色、鼻先の形、毛の模様を残すよう指定し、コールドプレス紙とウェット・オン・ウェットのにじみを加えます。
7AIで作った絵を本物の絵画らしく見せるには?
彩度の上げすぎや不自然なぼかしを避け、窓から差す暖かな光など自然な方向光、控えめな絵の具の重なり、不均一な表面、適度なコントラストを指定します。
8AIで作った絵をキャンバスに印刷できますか?
印刷できます。大きなキャンバスにする場合は、最終的な印刷サイズで約300 dpiになる画素数で生成するか、完成画像をアップスケールしてください。油絵具やキャンバスの織り目をプロンプトに加えると、印刷時も手描きらしい質感を出しやすくなります。
9古い写真やぼやけた写真も絵にできますか?
可能ですが、解像度が極端に低い写真やぼけた写真では、AIが顔の細部を正確に読み取れないことがあります。先に画質を改善してから、画像生成AIにアップロードするのがおすすめです。
10AIで絵にした写真をプレゼントや商用利用に使えますか?
自分が権利を持つ写真から作った作品は、プレゼント、壁飾り、オリジナル印刷物などに活用できます。商用利用の可否は、元写真の権利と利用したAIサービスの規約を必ず確認してください。
まとめ:AIで写真を絵にするなら一要素ずつ調整する
絵画らしいAI生成画像を作る第一歩は、画風のプリセットではなく元写真選びです。鮮明な写真を使い、残す特徴を先に書き、画材を一つ選んで実物の質感まで指定しましょう。顔や質感が崩れたときは一度に多くを変えず、元写真、モデル、プロンプトのどこに原因があるか分かるよう、一要素ずつ調整します。
実際に試すときは、ChatArtのAI画像生成を開き、同じ写真とプロンプトのままモデルを比較してください。各回で最も目立つ問題だけを直すと、好みのイラストや油絵風の仕上がりへ近づけやすくなります。色あせや傷みがある古い写真は、先に補正してから画風を適用しましょう。
TikTok動画の作り方:サイズ・編集のコツ・AI生成まで解説 | ChatArt
AIキス動画の作り方|写真2枚で使えるプロンプト30選
AI画像生成プロンプト30選|人物・商品・アニメの実例集